秋の進展 | 酒とホラの日々。

秋の進展

秋の標識

9月○日
会社も世間も煩わしいことはなくならないが、毎日ずっと快食・快眠・快便、
人生の良い時期は短い、屁のようなストレスに悩んでいるヒマはない。

 無為一日悔やむ間もなく日が暮れる

9月○日

スーパームーンだかなんだかでマスコミが騒がしい。誰もかれものせられて上を見上げている。みんな普段空なんか見もしないくせに。月は月に変わりなんかないのだから酒でも飲んでいた方がまし。

 名月や酔いに身任す秋の晩


10月○日

今年はもうキンモクセイが咲き、散ってしまった。寒さの訪れがはやいのだろうか。日中はまだまだ暑いが日が沈むとたちまちひんやりした空気が忍び寄ってくる。秋の夜の空気はしんとして動かない。

 さざ波も立たぬ海照る月の晩

10月○日

食欲の秋。秋の世界を凝縮したような果物が多数出回っている。幸福、口幸。

 柿食えば口中溢れる秋奔流

10月○日

日増しに秋らしさが進展する。昼の日差しは強いようでも、あっという間に夕闇が迫ってくる。

 秋更けて灯火の下で魚買う